自称「サトシ・ナカモト」クレイグ・ライトがロジャー・バー訴える
Bitcoin.comのCEOであるロジャー・バー(Roger Ver)氏が、自称「サトシ・ナカモト」を名乗るクレイグ・ライト(Craig Wright)氏から名誉棄損で訴訟を受けていると報道されました。
バー氏は以前、ユーチューブの動画で、ライト氏について「詐欺師で、嘘つき」と発言していました。
この発言が、今回の訴訟につながったとのこと。
なお、このYouTube動画は、規定違反のため現在は削除されています。
クレイグ・ライトはロジャー・バーを名誉棄損で訴えた
2018年11月には、ビットコインキャッシュのハードフォークの際に激しく対立した両者。
最終的に【ビットコインキャッシュABC(BCHABC)】と、【ビットコインキャッシュSV(BCHSV)】に分裂し、闘いは終息したかのようにみえました。
しかし、対立はついに訴訟問題に発展することに。
訴訟を連発するクレイグ・ライト
ライト氏は、このほかにも、名誉棄損の訴訟を連発中。
4月には、ビットコインのライトニングネットワーク普及を目指す活動「Lightning Torch」を始めた@hodlonaut、イギリスの仮想通貨ポッドキャスターのピーター・マコーマック氏。
さらに、仮想通貨イーサリアム(Ethereum)の共同創設者であるビタリック(Vitalik Buterin)氏を含む、暗号分野に携わる多くの人々に対して訴訟を起こしています。
【☟クレイグ・ライト氏本人の怒り姿】
ビットコインキャッシュSVの上場廃止と価格下落
ライト氏の訴訟連発行動に対して、強い怒りを感じる取引所
バイナンス(Binance)やクラーケン(Kraken)など、世界的に巨大な仮想通貨取引所は、ライト氏が率いるビットコインSVの上場廃止を4月中旬ごろに決定しました。
Do the right thing. https://t.co/z7HGsAZnmR
— CZ Binance (@cz_binance) April 15, 2019
4月15日、上場廃止のアナウンスを受けて、ビットコインキャッシュSVの価格は急下落。
市場の流動性がなくなること、コイン自体の将来性も不透明になることから、一斉に売り注文が出ました。
そして、4月22日。
事前のアナウンス通りに仮想通貨取引所バイナンスから、ビットコインキャッシュSV(BCHSV)は取引所から消えました。
上場廃止について、両氏がどう考えているのか気になりますが・・・。
ライト氏が訴訟を連発する意図は、自身こそが謎に包まれた「サトシ・ナカモト(=ビットコインの発明者)」本人であると証明するためのパフォーマンスとも見られています。
しかしながら、ビットコインキャッシュSVのユーザーやホルダーにとっては、コイン自体を取り扱う取引所が減ることは、単なるマイナス材料でしかないはずです。
対するロジャー・バーの反応
報道によると、バー氏は、法廷でライト氏と真っ向争う姿勢を示しているとのこと。
バー氏は次のように記者へ回答。
ー私は、彼(クレイグ・ライト)が詐欺師で嘘つきだと示す動画を再び公開する予定でいる。
ー私は、(訴訟については)少しも心配はしていない。
ー世界により経済的な自由をもたらすためのツールを築く開発者を雇うよりも、この訴訟にいくらかお金を費やさなければならないことに、私は悩んでいる。
感情の赴くままに訴訟を繰り返す自称「サトシ・ナカモト」
対照的に、「ビットコイン・ゴッド」の愛称を持つロジャー・バーは、仮想通貨や社会の発展を見据えた発言をしました。
どちらが紳士的であるかは、誰の目にも明らかです。