一般市民が悪質クレーマーに!理不尽なカスハラにどう対処する
◆カスタマー・ハラスメントへの対応
お客が店員に対して、難癖とも言える理不尽な要求をしつように迫る【カスタマー・ハラスメント(=消費者による嫌がらせ)】-略して、【カスハラ】が日本社会で大きな問題となっています。
フジテレビ『スカッとジャパン』に登場する日本各地に生息するハードなクレーマーたち。
番組内では、クレーマーが退治されて、気持ちがスカッとするのですが・・・。
現実社会では、必ずしもそうはいかないので、笑いごとではすみません。
そのため、どのようなクレーマーがいて、どう対処すべきなのか、自分の身を守るために事前にカスハラを心得ておく必要があります。
企業がおそれる7つのカスハラ(悪質クレーマー)
TVプログラム『ビートたけしのTVタックル』にて、労働組合同盟が調査したカスハラの実話(悪質クレーマーの特徴)を紹介していました。
1.土下座の強要
2.過激な暴言
3.SNSを使った脅迫
4.理不尽な暴行
5.長時間の拘束
6.支払いの拒否
7.過度な要求
「お客様は神様」なわけじゃない
日本独自の過剰サービスが行き過ぎた結果、理不尽で過激なクレーマーを誕生させてしまった。
[最近の悪質クレーマーの特徴]
・対応のどこかに些細なミスや不手際があれば、そこに喰らいつく。
・世直し水戸黄門的な気分に酔って、何時間も説教する。
・他のお客がいる店内で、店員に土下座して謝罪を強要。
・若者は、SNSにアップして悪い評判を拡散しようとする。
コンビニ店員の愛想がない、あるいは、反対に笑顔が馬鹿にしていると因縁をつけて、謝罪を強要するケースがあるとのこと。
そもそも、高級ホテルと違って、コンビニ店員はお客にそこまでサービスするほどの対価を得ていないわけなので。
店員に愛想がないとしても、それは当たり前です。
100円のコーヒーをアルバイトの店員から買うだけで、手厚いサービスが受けられるわけがありません。
「お客様は神様です!」みたいな思想で、接客サービスを過剰に受けたがるのは、日本人の悪い伝統です。
確かに気分は良くなりますが、世界から見たら異質です。
クレーマーに有効な対処方法
✅会話の録音
メモをとりながら、ICレコーダーやスマホで会話を録音すること。
弁護士によれば、法律的には録音することを事前に相手方へ宣言する必要はないという。むしろ、宣言することで怒りを助長するおそれがあるため、宣言せずに、証拠として会話を録音しておく。
✅一人で対応しない
相手より数的優位に保つため、2人以上で対応すること。
一人で対応すると、後から「言った言わない」の水掛け論に発展するおそれがあるため、現場は2人以上で対応し、お互いの発言を記憶しながらサポートし合う。
✅謝罪の方法に気を付ける
不快な思いをさせたことに対してはまず謝罪する。
謝罪は相手の怒りを多少なりとも鎮める効果はあるが、相手の主張に対して、こちらに非がないことまで安易に謝罪しないこと。
✅不当な要求は威力業務妨害と知る
土下座の強要、SNSにアップされたくなければ料金をタダにしろ、などと不当な要求を強制してくる場合、脅迫罪になる可能性も十分あります。
不当な要求を迫れば、犯罪になると知っておくこと。
その場をやりすごしたいと思って、安易な気持ちで要求を呑んでしまえば、相手が調子に乗って要求がさらにエスカレートする危険性あり。
クレーマーになりやすい人の心理は
クレームが蔓延する日本社会では、❝言った者❞勝ちなのか?
ハードなクレーマーになりやすい人の傾向として、基本的にまじめな性格で、物事は「かくあるべき思考」の強い人が多い。
店員はこうあるべき!上下関係を気にする!自分の考え方が絶対に正しい!と勘違いしている。
また、「2分割思考」で考えてしまう人も危険です。
正義か悪、黒か白、物事を必ずどちらかにはっきりと区別したい人。
・・・警察のパトカーも白と黒だけで塗装されていますが、社会には白と黒の中間グレーな部分もあるし、そもそも人の考え方は多様で、社会の色はカラフルだと知るべきです。
安いものほどトラブルが多い
【実話】理不尽な要求
◆100円ショップで買った皿が3ヶ月後に割れたから交換しろ!
・・・自分が使っていて、割ってしまっただけ。そもそも100円の品。
◆クリーニングに出したら、服が縮んでしまったからクリーニング代を返金しろ!
・・・自分が太って、入らなくなっただけで、服は少しも縮んでいない。
お金がない人ほど、普段の生活で【自己愛】が満たされていない状況。
社会的な立場が弱い仕事に就いているため、稼ぎが少なく、生活に余裕がないわけです。
そこで、
➡人のミスを見つけたり、客は店員より立場が上だと考えたり、謝罪を受けることで優越感を味わったりする傾向
➡怒りを爆発させてクレームをつけることで、普段のストレスを発散し、自己愛を満たそうとする傾向
※安い商品に対するカスハラに対して、正式に弁護士を雇うとなれば、弁護士費用の方が高くついてしまうので、お店・企業側も動きづらいため、最も対処に苦慮するとのこと。