日本代表・W杯ベスト16で終える ~なぜベルギーに逆転負け?
日本はベルギーに破れ、ベスト16でW杯ロシア大会が終了。
スコアは、2対3の逆転負け。
この結果は、必然?いや、少しの運の差?
試合の敗因を考察してみます。
なぜ、2対0からベルギーに逆転されたのか?
サッカーでは、【2対0】のスコアで勝っている時が一番危ないとよく言われます。
【1対0】じゃなくて、【2対0】でリードしている状態がなぜ危険なのかと言うと・・・。
➡サッカーは11人対11人のチームスポーツなので、試合全体の流れ・チームの勢い、心理状態に結果が大きく左右されます。
✅【2対0】の状態から、負けているチームが1点を取ると、「よしっ、これはいけるぞ!」と押せ押せムードになります。
✅一方、勝っているチームは「やばい、このままでは追いつかれる💦」とものすごい焦りを感じます。
その結果、【2対2】のタイスコアになり、さらに勢いのまま【2対3】に逆転されてしまうことは、サッカーの試合では多々あります。
今回の試合も、まさにそんな展開で、残念ながら逆転負けを許しました。
\🇯🇵ナイスゲーム!感動をありがとう🇧🇪/#日本代表、#ベルギー に逆転でベスト8ならず・・
— Goal Japan (@GoalJP_Official) 2018年7月2日
世界の強豪と堂々と死闘を繰り広げ、わずかの差で敗れる。
胸を張って、日本へ!感動をありがとう、お疲れ様でした。#samuraiblue#daihyo#JPN#BEL#ワールドカップ#WorldCup pic.twitter.com/R1ydvTtk7R
前半を【0対0】で終えて、後半7分に乾選手の無回転シュートがゴールネットに突き刺さり、スコアが【2対0】になった時には、『よっしゃー!このまま日本が勝てるわ。』と正直思いました。
でも、そうはいかない。これがサッカーの怖さ。
日本が逆転負けした理由は3つ
勝負の世界にタラレバは禁物ですが、日本代表が惜しくも負けた理由を考察してみました。
2点リードした日本は守備固めをせず、勝ち越しの3点目を取りに行く中で、ベルギーの攻撃オプション(高さ+カウンター)に対応しきれなかった。
1⃣ベルギーの多彩な攻撃オプション
アザールのスピード、ルカクの強さ、デブルイネのパス捌き。
ベルギーは、とにかく個人能力が高い。
しかしながら、この点については、試合前の分析の段階で戦術として理解していたはずです。
日本のディフェンス陣は相手の動きをある程度予測することで組織的に守ることができていました。
そこへ後半20分過ぎ。
2点ビハインドのベルギーは、選手交代により長身選手フェライニ(身長194cm)の高さを加えました。
日本は吉田・昌子のセンターバックを中心にセンタリングを何本か跳ね返していました。
最後は長谷部の上から覆いかぶさるようにジャンプしたフェライニが、ヘディングシュートを決めて同点に追いつかれてしまいました。
試合の流れの中で、マークする選手が変わったり、ポジショニングが変わったりするため、身長差のあるマッチアップが生まれてしまいます。
◆フェライニが入ってきた段階で、ベルギーが高さを活かしにきた事は明らかなので、そこへ的確に対応できる選手への交代も必要でした。
➡身長差で不利な長友に替えて、ヘディングの強い槙野をいれること。
2⃣不運な1失点目
後半24分、フェルトンゲンのヘディングの折り返しが、きれいな放物線を描いて日本のゴールに吸い込まれてしまいました。
ベルギーの選手はシュートを狙ったわけではないと思います。
しかし、これがゴールキーパー川島の手の届かない、絶妙なヘディングのループシュートに。
運も実力のうち、攻め込まれている中で日本のクリアが大きくできていれば生まれなかった失点でした。
あともう少しの時間、【2対0】の状況で持ちこたえていれば、ベルギー選手が焦って、何とか点を取ろうと個人プレーに走ってしまう展開も見えました。
上手くいかないと、さらに焦って、いらだち、点の取れない悪循環にハマってくれたのに。
3⃣ロスタイムの高速カウンターへの対応
本田の無回転フリーキックから、コーナーキックになり、日本が点を取れそうな雰囲気が出ていました。
しかし、そこから逆に、デブルイネを起点にした超高速カウンターをロスタイムに食らってしまいました。
引分けのまま、延長・PK戦を考えてもよかったかもしれませんが、最終盤でも日本は勝ちを狙いにいきました。
コーナーキックのチャンスに、高さのある吉田・昌子のDF2人がともに前線まで上がっていたため、日本の守備は手薄でした。
・・・どちらか一人だけも自陣に残していたら、最後のカウンターを防げていたかもしれません。
➡リスクを取った結果、手薄になっていた日本のディフェンスでは、ベルギーのカウンターを防ぎきることができませんでした。
個人の技量で上回るベルギーに対して、日本は一人ひとりが走量を増やすことで、2人で挟み込む局面を作ったり、パスコースを限定したりと組織的に戦い抜きました。
ただ、やはりベルギーは強かった。
個人のレベルは高く、ベンチの層も厚い。
勝負は紙一重ですが、[W杯ベスト8]の壁は、日本サッカーにとっては何とも分厚いコンクリートのような気もします。
日本に勝ったベルギーには、このままW杯で優勝してもらいたい!!
次の準々決勝ブラジル戦は、もうベルギーを全力で応援します。
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これからの日本代表に期待して応援する
8年前の南アフリカワールドカップから長らく代表をけん引してきた、長谷部・本田選手が代表引退を表明しています。
今大会で積み上げた経験値を上手く継承しながらも、4年後のワールドカップには、世代交代が必須の課題です。
4年は長い。
新しい選手たちで再スタートを切らなければいけません!!
海外のトップリーグで活躍する日本人選手がこれからも多く出てくれば、個人の力が積み重なり、国際大会で勝てる日本代表になります。
今大会でも日本の組織力が高いことは、十分証明されました。
今までも言われ続けていることですが、
世界で勝つためには個人能力の積み上げが必要不可欠です。